絵本

当園にとって絵本は特別な教具であり、なくてはならないものです。絵本の読み聞かせによる情操教育のみならず、卒園記念制作の絵本づくりにつなげる意味もあり、質の良い絵本に沢山出会えるように心がけています。以前、福音館書店の田代さんに講話してもらったのもそういった延長上にあることです。

絵本にとって大切なこと

  • 絵本とは、大人がこどもに繰り返し読んであげるもの。
  • 絵本とは、教えるものでなく、純粋な楽しみ。
  • 絵本とは、その時間が心地よいから楽しいと感じるもの。

私は絵本を乗り物だと思っています。車を買ってもこどもに運転させることはありません。車はお父さんやお母さんが運転し、あらゆる場所に連れて行ってくれ、心躍る体験につながる魔法の道具です。そして、その体験が家族をより家族にし、親子の絆が深まるのです。
絵本はそれを豊かな言葉や想像力で連れて行ってくれるものなのです。

日々の保育で

各クラスにある絵本コーナーで絵本と触れ合い、保育者もこどもからのリクエストにできる限り答えるようにしています。絵本は保育者が厳選しており、その時のこどもの興味や遊びの展開を見越して入れ替えています。そのため、定期的に見ておくと、こども達が今どんなことに興味を示しているのか、今後どんなことをしていくのか、なんとなく伝わるものがあると思います。また、帰りの会では「絵本にとって大切なこと」を意識して、読み聞かせの時間をつくるようにしています。

卒園記念制作「絵本づくり」

年長児が3学期に制作します。自分だけの絵本であり、この世界に一つしかない作品になります。卒園アルバムと同様に、一生の宝物となり、ふとした時に読み返して、懐かしく微笑ましい気持ちになってくれることを願っています
絵本をつくるには、絵を描くことや話の連続性など、様々な能力が必要です。それを育んであげたいという園の願いであると同時に、作品の結果にとらわれず、そこに至る過程にしっかりと目を向けながら取り組んでいます。

ご家庭で

園の絵本としては、月間絵本の購入と図書の貸し出しがあります。
月間絵本は各年齢に合わせて選定した絵本で、月1冊の定期購読と言うとイメージしやすいかと思います。
貸し出しは3~5歳児が、図書室からお気に入りの絵本を持ち帰り、ご家庭で読み聞かせに使ってもらっています。
絵本にとって大切な3つのことを意識して、ご家庭でも読み聞かせてあげてください。
絵本は親子になる近道と言われるものです。1日5~10分、生活習慣に組み込んであげてください。
言葉の習得に限らず、こどもの情緒的安定からくる主体的な生活に影響します。

どんな本を選んでいいのか分からず、買わずにいたら大きくなって、今さら聞けないなんて話も聞きます。難しく考えずに、あなたが良いと思うものを、一緒にワクワクしながら読んであげてください。その時間が何よりかけがえのないものになります。また、園には絵本のパンフレットがありますのでいつでもお貸しします。相談にも応じますので気兼ねなくお声掛けください。

東園の日常