こども達にとっての祖父母と言えば、まだまだ40~50代である場合も多く、80歳くらいのお年寄りと接する機会はあまりないようです。どう接していいのか分からない様子がよく見受けられます。
それはこども達にとってお年寄りが日常になく、当たり前の存在でないということです。そういう相手に壁をつくって、相手を探るように関わるのは当然のことであり、仕方のないことです。しかし、その期間が長くなるほど、お年寄りを自分のことのように感じることが難しくなってしまいます。そのことはこれからの社会を生きていくこども達にとってマイナスにしかなりません。お年寄りに寄り添った考え方をできるためにも、お年寄りを当たり前の存在と思えるように環境を整えるのは大人の責任です。
東園では、日常の中でのお年寄りとのふれあいをテーマに取り組んでいます。敬老の日などに交流会などを開く園は沢山ありますが、日常的に接点をもてるのは同法人で経営しているおかげだと思っています。老人ホームの職員とも定期的に打ち合わせし、お互いが交流しやすい時期や内容などを確認した上で交流したり、お互い過度な負担とならないように調整したりできるため、末永く交流を続けていけます。お互いが散歩にいくように、東園に来てくれたり、東ノ郷に行ったりしながら交流していけるのを理想として取り組んでいます。その結果として、こども達はお年寄りの知恵を学べたり、お年寄りはこども達から活力をもらえたりすることでしょう。
先生から教えてもらったセリフや質問でなく。
何気ない日常会話ができること。
そこに大切なものが詰まっていると考えています。